「弔電の宛名の書き方は?」
「喪主の名前がわからないときは、誰宛に送ればいい?」
弔電の宛名は、喪主のフルネームに「様」を付けて記載するのが基本のマナーです。
喪主がわからない場合は「故〇〇様 ご遺族様」とし、会社が主催する社葬なら葬儀委員会や会社宛にするなど、送る相手や状況によって正しい書き方は変わってきます。
また、届け先は自宅ではなく、通夜や葬儀・告別式が行われる葬儀場を指定し、忌み言葉を避けた丁寧な文面でまとめることも大切です。
今回は、「宛先ごとの弔電の宛名の書き方」や「喪主がわからないなど困ったときの対処法」、「押さえておきたいマナーと注意点」について詳しく解説していきます。
これから弔電を送ることを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
弔電を送る前に確認しておきたい情報
弔電をスムーズに手配するためには、文面を考える前に「どこへ・誰宛に・どんな内容で送るか」に必要な情報を整理しておくことが大切です。
訃報は突然届くことが多いため、あわてて手配して届け先を間違えたり、当日に間に合わなかったりするケースも起こりがちです。
ここでは、弔電を送る前に必ず確認しておきたい3つのポイントを解説します。
日時・場所
弔電を送る前には、通夜や葬儀・告別式の日時と会場の場所を正確に確認しておく必要があります。
弔電は受取人の自宅ではなく、通夜や葬儀・告別式が行われる会場(斎場や式場)へ直接送るのが一般的で、式の中で読み上げられることも多いからです。
そのため、届くのが遅すぎると当日に間に合わず、逆に早すぎると受付前で受け取ってもらえない場合もあります。
- 斎場・式場の正式名称と住所(都道府県から番地まで)
- 通夜、葬儀・告別式それぞれの日時
- 自宅葬か会館葬かなど、会場の種類
一般的には、通夜に間に合うよう手配し、遅くとも葬儀・告別式が始まる数時間前までに届くよう準備すると安心です。
故人と喪主の名前・続柄
弔電の宛名を正しく書くために、故人の氏名と喪主の氏名、そして両者の続柄を確認しておきましょう。
また、故人と喪主の続柄は、文面で使う敬称を決める際にも必要な情報になります。
以下の情報を整理しておくと手配がスムーズです。
- 故人のフルネーム(読み仮名も控えておくと安心)
- 喪主のフルネームと、故人との関係(続柄)
- 会社関係の場合は、故人の会社名や役職
たとえば喪主が故人の長男であれば、故人は喪主から見て父にあたるため、文面では「ご尊父様」といった敬称を選びます。
名前と続柄をそろえておくことで、宛名も文面も迷わず作成できます。
宗教
弔電を送る前には、葬儀が行われる宗教・宗派を確認しておくことをおすすめします。
弔電で使うお悔やみの言葉には、特定の宗教でしか使えない表現があり、宗派に合わない言葉を使うと、かえって遺族に失礼になってしまうためです。
たとえば「ご冥福をお祈りします」や「成仏」「供養」は仏教の考え方に由来する言葉で、神道やキリスト教式では使用を避けます。
同じ仏教でも、浄土真宗では「冥福」を用いないとされています。
| 宗教・宗派 | 避けたい言葉の例 |
|---|---|
| 神式 | 冥福・成仏・供養・往生・冥土 |
| キリスト教式 | 冥福・成仏・供養・ご愁傷様・哀悼の意 |
| 浄土真宗 | 冥福 |
宗教がわからない場合は、「心よりお悔やみ申し上げます」など宗教色の薄い表現を選ぶと安心です。

弔電の宛名の書き方

弔電の宛名は、送る相手や状況によって書き方が変わりますが、基本のルールを押さえておけば失敗はありません。
ここでは、もっとも一般的な喪主宛の書き方を中心に、喪主がわからない場合や喪主以外に送りたい場合、社葬に送る場合の4つのケースに分けて解説します。
それぞれの具体例もあわせて紹介しますので、自分の状況に近いものを参考にしてください。
基本は「喪主(フルネーム)」宛に送る
弔電の宛名は、喪主のフルネームに「様」を付けて記載するのが基本的なマナーです。
弔電は故人ご本人にではなく、葬儀を取り仕切る喪主やご遺族に宛てて送るのが通例となっているためです。
また、葬儀場では同じ時期に複数のお葬式が行われることもあり、名字だけや故人の名前では取り違えが起きるおそれがあります。
- 喪主 山田 太郎 様
- 喪主 佐藤 花子 様
故人とは親しくても、喪主とは面識がない場合でも、宛名は喪主にするのが一般的です。
受取人が正しく判別できるよう、必ずフルネームで記載しましょう。
喪主がわからない場合の宛名の書き方
弔電を送るときに「喪主の名前がわからない」というケースは少なくありません。
葬儀や通夜では、弔電の宛名は本来、喪主のフルネームを記載するのが基本マナーですが、喪主が確認できない場合でも失礼にならない記載方法があります。
もっとも一般的なのは、故人の名前を使った宛名にする方法で、以下のように書きます。
- 故 ○○ ○○ 様 ご遺族様
- 故 ○○ ○○ 様 ご親族一同様
上記のように「故人の名前+ご遺族様」という表現を用いれば、葬儀会場や斎場でも確実に誰宛の弔電か判断でき、混乱を防ぐことができます。
生花や供物がセットになった弔電
喪主以外の遺族に送る場合
故人と特に親しかった遺族に気持ちを届けたい場合でも、宛名は喪主を主にして書くのが基本マナーです。
会場での弔電の仕分けは喪主宛を基準に行われるため、いきなり別の遺族名だけを宛名にすると、正しく届かないおそれがあります。
そのため、喪主名を宛名にしたうえで、渡してほしい相手を書き添える方法が確実です。
たとえば、次のように記載します。
〒123-4567
〇〇斎場 気付
喪主 山田 太郎 様
(ご長男 山田 一郎 様へお取り次ぎ願います)
こうしておけば、会場で正しく仕分けされ、希望する遺族の方に確実に渡してもらえます。
社葬に送る場合
会社や団体が主催する社葬に弔電を送るときは、喪主個人ではなく会社や葬儀委員会宛にするのが一般的です。
社葬は企業が主体となって執り行うため、個人ではなく組織に対して弔意を伝える形がふさわしいためです。
喪主が個人ではなく「葬儀委員長」や「葬儀責任者」となるケースもあるため、案内状の内容を確認しておきましょう。
宛名の書き方の例は、次のとおりです。
- 株式会社〇〇 葬儀委員会 御中
- 株式会社〇〇 代表取締役 △△ △△ 様
- 株式会社〇〇 △△(故人名)様 葬儀責任者様
社葬では弔電の数も多くなるため、案内状に記載された正式名称・住所をそのまま書き写すことが大切です。
組織宛であることを意識し、正確な宛名を心がけましょう。
【ケース別】会社・ビジネス関係で送る場合の宛名の書き方
取引先や自社の社員に関わる訃報では、会社を代表して弔電を送ることになるため、個人で送る場合とは異なる配慮が必要です。
ここでは、ビジネスで弔電を送る代表的な2つのケースについて、宛名や差出人の書き方を解説します。
取引先へ送る場合(会社名・役職の書き方)
取引先に会社として弔電を送る場合も、宛名は原則として喪主のフルネームで記載します。
弔電を受け取るのはあくまで喪主やご遺族であり、この点はビジネスでも個人でも変わらないからです。
一方で、差出人には会社名・役職・氏名を正式名称で記載し、故人との関係が伝わるようにするのがポイントになります。
差出人の書き方の例は、次のとおりです。
- 株式会社○○(フリガナ)代表取締役 山田 太郎
- 株式会社○○ 営業部 山田 太郎
「(株)」などの略称は使わず、必ず「株式会社」と正式名称で書きましょう。
個人名で送る場合も、社長や担当役員など役職の高い方の名前にするのが一般的です。
なお、会社によっては手配のルールが社内規程で決まっていることも多いため、まず総務や人事に確認すると安心です。
自社の社員(その家族)の葬儀へ送る場合
自社の社員本人やそのご家族が亡くなった場合も、宛名は喪主宛にして、会社として弔意を伝えるのが基本です。
社員のご家族の葬儀では、喪主が社員本人であるケースも多く、その場合は社員のフルネームを宛名にします。
差出人は「株式会社〇〇 代表取締役 △△」や「株式会社〇〇 社員一同」といった名義にすると、会社からの弔電であることが明確に伝わります。
文面では、続柄に応じた敬称を使うと丁寧です。
- ご尊父様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます
- ○○様のご逝去を悼み、当社社員一同、謹んでお悔やみ申し上げます
弔電にかける費用は会社によって異なりますが、相場は3,000円から5,000円程度が目安です。
社内規程や送り先との関係性を踏まえ、ふさわしい台紙を選びましょう。
弔電の書き方のマナーと注意点

弔電には、宛名以外にも守っておきたいマナーがいくつかあります。
差出人の書き方や弔事特有の敬称、避けるべき忌み言葉などは、うっかりすると失礼になってしまうポイントです。
ここでは、弔電を送るときに押さえておきたい注意点を解説します。
差出人情報を詳細に書く
弔電の差出人情報は、氏名だけでなく住所や連絡先まで詳しく記載することが大切です。
差出人が不明確だと、受け取った遺族が誰からの弔意なのか判断できず、後日お礼をする際にも困らせてしまうからです。
特に、普段から交流の少ない相手や、同姓同名の可能性がある場合は注意が必要になります。
- 氏名(フルネーム、読み仮名があるとより親切)
- 住所と電話番号
- 会社関係なら会社名・部署名・役職
たとえば仕事関係なら「株式会社○○ 営業部 山田太郎」とすることで、相手がすぐに差出人を把握できます。
友人や会社の同僚など複数人で送る場合は、宛名は喪主宛のまま、差出人欄を連名にするのが正しいマナーです。
遺族が安心して受け取れるよう、差出人はわかりやすく書きましょう。
弔事特有の敬称で書く
弔電の文面では、日常的な呼び方ではなく、弔事特有の敬称を使うのがマナーです。
弔電で用いられる敬称は、以下のとおりです。
| 故人と喪主(受取人)との関係 | 故人の敬称 |
|---|---|
| 喪主の実父 | ご尊父様 お父様 |
| 喪主の実母 | ご母堂様 お母様 |
| 喪主の祖父 | ご祖父様 お爺様 |
| 喪主の祖母 | ご祖母様 お婆様 |
| 喪主の妻(夫)の 父親 | ご岳父様 お義父様 |
| 喪主の妻(夫)の 母親 | ご岳母様 ご丈母様 |
| 喪主の配偶者 | ご主人様 ご令室様 |
| 喪主の兄弟姉妹 | ご令兄様 ご令弟様 ご令姉様 ご令妹様 |
上記の敬称を正しく使うことで、形式を整えつつ、故人や遺族に対して最大限の敬意を込めたお悔やみの気持ちを伝えることができます。
忌み言葉を使用しない
弔電の文面を作成する際には、忌み言葉を避けることが重要です。
忌み言葉とは、不幸が繰り返されることを連想させる表現や、死を直接的に表す言葉のことを指します。
遺族の心情を傷つける恐れがあるため、十分に注意が必要です。
代表的な忌み言葉には、「重ね重ね」「再び」「またまた」「追って」「次々と」などの重複や継続を連想させる言葉があります。
また、「死ぬ」「生きる」といった直接的な表現も避け、代わりに「ご逝去」「お亡くなりになる」などの敬語表現を用いるのが望ましいです。
忌み言葉を避けて落ち着いた丁寧な表現を選ぶことで、ご遺族へ心からの弔意がしっかりと伝わります。
弔電の送り先は葬儀場にする
弔電を送る際は、送り先を喪主の自宅ではなく葬儀場に指定するのが一般的なマナーです。
通夜や葬儀の場には多くの弔電が届くため、会場でまとめて受け取り、式の中で読み上げられる体制が整えられています。
一方、自宅に送ってしまうと受け取りが間に合わず、葬儀当日に読んでもらえない場合があります。
そのため、弔電は必ず葬儀場宛てに送るようにしましょう。
ご遺族の手を煩わせないためにも、弔電は必ず葬儀場へ直接送るようにしましょう。
家族葬や香典辞退の案内があった場合は送ってもいい?
家族葬や香典辞退の案内があった場合でも、弔電辞退が明記されていなければ送っても問題ありません。
弔電は香典や供花・供物と違い、遺族がお返しの品を用意する必要がなく、負担をかけにくいお悔やみの手段だからです。
そのため、香典だけを辞退しているケースでは、弔電で弔意を伝える方法がよく選ばれています。
- 訃報に「弔電辞退」とあれば送らない
- 「香典辞退」のみなら、控えめな台紙で送っても問題ない
- 日時や場所がわからない場合は、無理に問い合わせず控える
訃報に「香典・供花・弔電すべて辞退」と書かれている場合は、遺族の意向を尊重しましょう。
送るのを控えるときは、後日お悔やみの手紙を出すと、気持ちが丁寧に伝わります。
弔電の宛名の書き方に迷ったら「フォー電報」を活用しよう
弔電の宛名や宛先の書き方に迷ったときは、電報サービス「フォー電報」を活用するのがおすすめです。
フォー電報の公式サイトには、喪主宛やご遺族宛など、正しい宛名・宛先の記載例がわかりやすくまとめられています。
さらに、弔電商品も豊富に取りそろえており、シンプルなベーシックタイプから胡蝶蘭やプリザーブドフラワーを添えた高級感のある電報まで幅広く選べます。
- 総務省より特定信書便事業許可を取得している
- インターネットで24時間申込みができる
- 電報の文字料金が無料
- 品質の高い電報商品を揃えている
- アレンジできる文例が豊富
弔電の文例も幅広く揃えていますので、相手に失礼なく、心のこもったお悔やみを確実に届けることができます。
まとめ
弔電の宛名は、喪主のフルネームに「様」を付けて記載するのが基本です。
喪主がわからない場合や社葬・ビジネス関係で送る場合など、状況に応じた書き方を理解し、忌み言葉や宗教への配慮を押さえておくことが大切です。
今回紹介したポイントを参考に、送り先を葬儀場に指定し、差出人情報や敬称にも気を配ることで、故人やご遺族に失礼のない、心のこもった弔電に仕上げましょう。







