電報の勘定科目｜祝電・弔電の経費処理と仕訳の基本
企業が電報（祝電・弔電）を送付した際の勘定科目は、「誰に送ったか」によって異なります。電報の内容が祝電であっても弔電であっても、それ自体で仕訳が決まるわけではありません。受取人が社外の方であれば交際費、社内の従業員やその親族であれば福利厚生費として処理されるのが一般的です。
社外宛ての電報は「交際費」で処理
取引先企業の創立記念、オフィス移転、役員の退任・退職、または訃報に際して送る弔電など、社外の関係者に送った電報は交際費として計上します。交際費とは、事業関係者との関係を円滑に保つための贈答・接待等にかかる費用を指します。相手方への配慮や慶弔マナーの一環として送付する電報もこの対象に含まれます。
社内従業員・その家族宛ては「福利厚生費」
従業員本人への祝電や弔電、およびそのご家族への電報費用は、一般的に福利厚生費として仕訳します。従業員の結婚・出産・退職、またはご家族の不幸に伴う対応など、社内向けの電報は従業員の福祉向上を目的とした支出とみなされるためです。
「通信費」処理は可能だが継続性が重要
電報の費用は、交際費や福利厚生費のほか、場合によっては通信費として処理することも可能です。ただし、会計上の「継続性の原則」に基づき、いったん採用した勘定科目を期ごとに変更することは原則として認められていません。そのため、一度「通信費」として処理した場合は、以後も同様の取引には同じ処理を継続する必要があります。
勘定科目の選定は慎重に
電報の勘定科目は、仕訳処理において企業の会計ルールに直結します。変更が容易でないため、祝電・弔電を誰に向けて送ったのかを明確にし、社内でルールを定めた上で、適切な処理方法を統一することが大切です。
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